崩壊の足音

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母は、前よりも家に帰って来る事が少なくなってきたのだ……… 電気やガスが止まる事すらある。 母は、例の彼と一緒にいつも遊びに出掛ける事が頻繁になったのだ。 晩御飯は、机に置かれた兄と私を合わせた食費の1000円札… 私は、兄がよく食べるのを知っていたので半分ずつ使うんじゃなく、私のご飯はパンだけにしていた。 ご飯より、パンの方が食べるのが楽だから。 兄と二人で食べるご飯…… しかし、気の弱い兄は既にイジメの対象とされていたのを知っていた…。 私は、許せなかった。兄が、パシリにされたり普通に殴られたり…… 兄弟喧嘩も、頻繁で兄はいつも強かった…でも、他人に対して人見知りで気弱な部分がここに来て裏目に出たのだ。 母が、私達を放置しすぎなのも私にとって、許せなかった事… 我慢のストレスが蓄積されていく…… 我慢… 我慢、我慢…と。 そして、ある時その日は急にやって来た。
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