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「そのタネは、ふしぎなタネなの。
足がはやいタネだったり、
なわとびが上手になるタネだったり、
およぐのが上手なタネだったり」
ボクは、がっかりしました。
「ボクは、どのタネももらってないよ。
走るのはキライだもん。
なわとびニガテだもん。
およぐとしずんじゃう・・・」
「のんちゃん、まだまだあるのよ。
やさしさのタネ、思いやりのタネ、がんばりさんのタネ、たくさんあるの。
みんな一つぶのタネをもらうのよ。
でもね、花がお日さまや水がなければ育たないように、のんちゃんのタネものんちゃんが育てなくっちゃ芽をださないの」
「ママは、どんなタネをもらったの?」
ママは、ガッツポーズをしました。
「ママは、どんなことがあってもまけないタネ。
何があってものんちゃんと赤ちゃんを守るためにね。
大人になると、いろいろなことが山のようにあるの。
楽しいことも悲しいこともね。
何があってもまけないように、
子どものころにたくさんあそんで、いろいろなことを勉強するのよ。
のんちゃんわかる?」
「ウ~ン」
ボクは、うでぐみしました。
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