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ここはどこだ。
あぁ、俺の部屋だ。
…違う、俺たちの部屋だ。
ふ、と思い出したように感触が浮かび上がり、
ゆっくりと下を向いた。
あぐらをかいた俺の足に
頭をのせて、
一人の女性が横たわっていた。
その手は、俺と繋がっている。
気づけば、掌が微かにあたたかい。
おかしな頭のなかで、
奇妙な事実を理解した。
俺たちは、死にそうになっている。
原因もわからないが、
それは確実だった。
そしてそれを受け入れもせず、
しかし反抗することもなく、
二人はただ、そこにいた。
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