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     「胎児」 浅い眠りから覚める度 湿ったシーツの中 君を捜す 指を弄り、君の名を呼ぶ 無音の中、 シーツの冷えた部分に溜め息する 甘美な夢と 残酷な現実 君の存在も 君と出逢った事実も 全てが夢だったかと錯覚する そしてまた記憶を逆戻り 時計の音に安堵し 心地好い君の愛に包まれ 僕は眠りにつく…    
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