第二楽章

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軽い足取りに、 弾む。弾む。 心が弾む。 私軽快なスキップで森を通り抜ける。 踊る。踊る。 心が踊る。 私は森でくるくるくるくるワルツを踊る。 コン ブリオ! グランディオーソ! カンタービレ! 私の喜びが新緑の森に更なる彩りを加える。 朱いベルガモット 白いカモミール 黄色の薔薇に藤色のペパーミント そして透明な風はその多彩な香りを運んで私の頬を掠めていく。 なんて良い香りでしょう。辺りがふんわり仄かな淡いオレンジ色に染まっていく様な優しい香り。なんだか私の心が喜びに満ち溢れるみたい。 楽しい! 嬉しい! 感激! 幸せ! あぁ、私は今、一時の青春の喜びを全て享受しているに違いないわ! 些細な事が嬉しくて、 些細な事が楽しくて、 些細な事で微笑んでしまう。 弾む。弾む。 心が弾む。 弾む。弾む 世界も弾む。 世界に沢風が靡いて、 大気は耿気として、 煦々たる太陽の洪繊の筋が私を照らす。 あぁ、世界が私に微笑みかけてるみたいな幸福感に浸っているの。
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