陽のあたる坂道

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断り切れずについて行けばそこには屈強な男性が二人ぐらいいて、世間話をしていたらおもむろに壺が出てくるんだ。 「なぁ、何か反応――」 それはきっと幸福の壺で、四十万円して、持てば幸せがわいてくるらしくて、気づけば売約させられる。 もちろん高校生の僕はそんな大金払えない。 請求は親にいくだろう。 「少年!聞こえ――」 四十万。 それは中流階級のモデルケースのような僕の家庭にとって決して安い金ではない。 「無視か?無視してるのか?」 支払いのために借金をすればそれが雪だるま式に増えるかも知れない。 かといってそれを渋れば我が家には毎日のように刺青した怖いお兄様方が――。 それはまずい。 何か、何か策はないのか! 「おい少年。 随分と失礼なやつだな?」 グイッと肩を引かれ、力任せに振り向かされた。
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