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僕が5歳だった頃。
婚約者のアリスと一緒に鬼ごっこをしていた。
アリスが逃げて僕が鬼。
彼女の金色の長い髪の毛を見ながら、タッチするべく追いかける。
でも、アリスの方がこの時少しだけ足が早かったからかな?
僕は彼女に翻弄されっぱなしだった。
アリスとの婚約は、僕の両親とアリスの両親が仲が良かったので、僕たちが生まれてすぐに婚約を決めたらしい。
僕の家もアリスの家も貴族同士だし特に問題もなかった。
「あまり遠くに行っちゃ駄目よ~」
そんなアリスのお母さんの声がする。
アリスのお母さんはアリスと同じ金色の髪の毛を長く伸ばしていて、綺麗だな~なんて思ったのを今でも覚えてる。
この時僕達はそんな声を聞こえなかったことにして、森の中へと入っていた。
いつもこの森の中で遊んでいたし、きっとアリスのお母さんも1つため息を吐く程度で見逃していたのかもしれない。
でもこの森に入った事が僕の運命が大きく変わる事になるなんて、小さかった僕はこの時わかるはずもなかった。
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