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僕とアリスが校舎に入っても視線とわざと聞こえるように言っている僕に関する悪口は止む事はなかった。
でもこれが日常茶飯事だから正直もう慣れてきたかな?
そう思いながらアリスと教室へと向かう。
クラスは『ブロンズ』。
クラスは能力別に決まっていて、『ゴールド』が一番上。
二番目が『シルバー』。
そして一番下が『ブロンズ』。
教室の扉を開けて中に入ると、中に居た同級生の視線がこちらに集まる。
その目はやはり見下したような冷たい目。
貴族達だけではなく平民の人達も僕に冷たい視線を向ける。
まぁ、当然と言えば当然だよね……
学校に通える平民の人達はお金持ちなのである。
つまり貴族一歩手前と言えばいいのかな?
だから心は半分貴族といった感じ。
学校に通うことの出来ない平民の人達は僕にも優しく接してくれるのにな……
僕は心の中でため息を吐き出した
学校に通うにはお金がかかるため、平民の人達でも裕福な人しか来ることが出来ない。
僕は貴族や貧しい平民が関係なく学べる学校があればいいのにと思っている。
でも、魔法を使えない僕が言ってもどうしようもないことだけれど。
そんな事を考えながら、僕に向けられている冷たい視線を無視しながら、いつもの席へと座る。
勿論隣にはアリス。
僕の近くに進んで座ろうとするのはアリスぐらい。
何故か?理由は簡単。
落ちこぼれと同じ空気を吸いたくない。
落ちこぼれの傍に居たら、落ちこぼれになる、といった理由。
流石にちょっと心が痛くなるよ。
落ちこぼれってただ僕は魔法が使えないだけなのにな……
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