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期待……
私のせいでインターハイ二連覇を逃した翔先輩。
その先輩が私に今度はインターハイ優勝を託している。
そんな無謀なことを私ができるのかって……かなり疑問……。
でも、こんなにも強い味方が私を指導してくれている。
インターハイ終了後、先輩は引退したっていうのに、時間を見つけては部に顔を出してくれていた。
私だけじゃなく、沙希ちゃんにも指導をしてくれて……。
そんな先輩に私はいろんな意味で助けられた。
先輩がそれとなく私の淋しさを埋めてくれていたことは分かっていた。
有難かった……。
受験勉強もそこそこに、もし大学入試に響いたらどうしようかと心配だった。
だけど先輩にそんな『心配』っていう言葉は無縁だった。
考えてみれば、先輩はかなり頭が良く、優秀な人だったのだから―――
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