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着替えを済ませた私が部室から出てくると既にグラウンドでは翔先輩がアップをしていた。
手に持っていた荷物を慌てて所定の場所へ置いた私は軽くストレッチをし、先輩の走っているトラックへと駆けていく。
そんな私に気づいた先輩。
翔「…遅せーぞ!?」
愛「…すみませんっ……」
トラックに沿って走る私に合わせるように先輩が駆けてくる。
翔「沙希はどうした?」
愛「えっと……今日は補習みたいです。」
本当ならここに来るまでこんなにも時間はかからないはずだった。
だけど、ここに来る途中、沙希ちゃんと会って――
翔「補習?」
愛「…みたいです……」
少し遅れると言っていた沙希ちゃん。
どうやら新学期早々の数学のテストで赤点を取ってしまったらしく、居残り組になってしまったらしい。
だけど、そんなコト先輩に言ったらまた先輩のこと。
沙希ちゃんを弄り倒しそうだからそこは私は言わないつもりでいた。
それなのに……
翔「…あのドアホウが…っ……数学……赤点か……」
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