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翔「はぁ?なんだよ。それ、どういうことだよ!?」
いまだに先輩は沙希ちゃんの気持ちに気づいていない。
沙希ちゃんは少しでも先輩に近づきたくて理数系のコースを選んだっていうのに……。
最初、先輩に対して相当警戒していた彼女。
だけど、先輩と関わっていくにつれて沙希ちゃんは先輩のコトを好きになっていったようで―――
翔「バカとは何だよ。おまえなー…一応、俺、年上だぞ?それにそんな数学バカに言われたかねーっての。」
先輩は人の気持ちを察することに長けている人だ。
だけど、自分のことになると案外気づいていない部分があるような気がする。
沙希ちゃんのことも……。
何とかしてあげたい…と思う。
だけど、先輩は沙希ちゃんに全く興味がない。
以前、私のコトを好きだと言ってくれていた先輩。
もちろん私は先輩の気持ちには応えられないと言った。
先輩もそれは理解っているから……とも言ってくれた。
沙希ちゃんの……その想いがいつか通じる日がくればいい……。
そう……私は願っていた。
だけど………
先輩は大学に進学した今、噂によると合コン三昧の日々らしく――
愛「っていうか、先輩……そんな嫌味言う為に来たんですか?」
ちょっとムスッとしながら私がその場でストレッチを始めたその時、
翔「そうなんだよっ!」
!?
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