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愛「…って……ここですか?」
翔「そ、ここ……ほら、入れよ。」
先輩に言われるがまま、早めに部の練習を切り上げて家に帰り、身支度を整えた私。
そんな私を翔先輩は大学合格祝いに親に買ってもらったという車で私を迎えにきた。
最近知ったのだけど、翔先輩の両親は結構忙しく仕事をしているという。
だからなのか分からないけれど、ちょっとだけお金持ち……らしい。
考えてみれば先輩とは学校外でも出かけたことが何度かあるけれど、そういえば身なりは案外きっちりしていたような気がする。
『育ちの良さ』ってのが要所要所に出ている!?
そんな表向きの先輩に私のお母さんはすっかり騙されて(?)いるのか、今日もまた夕方からのお出かけだというのにすんなりと出してくれた。
そして今、私は某お店の前に先輩といるのだけど……。
愛「…でも……ここって……」
どう考えてもそこは未成年が入っちゃいけないようなお店のような気がする。
しかも辺りを見る限りではここは『飲み屋街』とでもいうのだろうか。
心なしかお酒の匂いがしている気がする!?
翔「大丈夫だから。つーか、すぐに帰るし。ほんの十分……いや、五分で済ますから…」
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