蘇る感覚

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――――――――――――――― ―――――――――――― ――――――――― マウンド上――― 心地よい春の日差しはまるで祝福するかの如く俺を包み込んでいた。 ピッチャー交替のアナウンスが流れると三塁側応援団が一気に騒がしくなった。 亮「…まずは軽く行こうぜっ!」 今大会から捕手を務めることになった亮が俺にボールを放った。 …バシッ…… 前キャプテンから引き継いだそのキャッチャーグローブが懐かしい。 つーか、完治して以来、亮には何度か捕ってもらったことはあった。 けど、こんな公式戦で、しかもいつもと違うそのグローブ。 とはいえ、そのグローブは川上キャプテンのもの。 俺の球をよく捕ってくれていたあの……。 …シュッ…… ミットをもって構える亮に俺はボールを放る。 …バシュッ…… ボールが吸い込まれるようにそれへと向かっていく―― 亮「…いい感じ…いい感じ~ナイスボール~……らっくになぁ~!」
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