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偉く上機嫌の笑顔の亮のキャッチャー姿。
これまでベンチで見てきてはいたが……意外にもサマになっていて驚きだ。
案外、前キャプテンよりも似合ってるんじゃ…。
そんなコトを思いながら何度もキャッチボール程度の球を繰り返していたその時、
亮「…おっけ~…じゃ、いってみよ~ぜ~?」
亮がその場に座り込んだ。
亮「好きに放っていいから!絶対捕る!……こいっ!」
!!
絶大なるこの信頼感は俺の胸の高鳴りを最高潮へともっていく――
さっきまで騒がしかった三塁側ベンチの空気が一瞬のうちにして変わった。
空を見上げ、全ての感覚を研ぎ澄ませていく――……
…ぎゅっ……
そのスカイブルーの空に繋がる向こうにいる大切な人を俺は想った。
これから投げていく一球一球に俺は……俺の想いを全て込める…っ…。
…ザザーッ……
力「……行くぞっ…!」
放たれた球がミットへと向かっていく――
全てが……
ここから始まろうとしていた――
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