~ハジマリノユメ~

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 二人は声を合わせて、番組の名前を叫ぶ。一体どんな番組だったのかと思えば……動物好きしか見ないような番組だったのか…… 「なにかと思えばそんな番組かよ……期待して損したよ。」 「そんな番組たぁ聞き捨てならねェ!あの良さが解るのは真の男だぜ、タクヤさんよぉ!」 「そーだそーだー、いいぞーカズちん!」  ……なんかスイッチ入れちまったな。こりゃ止まりそうに…… 「踏み外せばそこは崖!何日も耐え、震える足腰!孤独の先に待つ死への恐怖!その境地が解らんとは……タクよ、温いぞッ!」 「ヒューヒュー、カズちんかぁっくいー!」  こりゃもう完全に俺には止められないな……止められるとすると、後は……  そんな望みに答えるように、教室のドアが開く。 「あら?今日は私が最後?」  そう言いながら入って来たのは、最後のクラスメートの青原蒲乃香(アオバラホノカ)ちゃん。ぱっと見はお嬢様なのだが、住んでる所が同じ島なら食べてる物も同じ。どう栄養を吸収したら周りにキラキラが見えるのか、一度調べてみたいくらいだ。 「ほーのかぁ~!」  ほのかちゃんが来たのを見て、ユイが飛び付いていく。よし、これで一先ず動物レスキューの話は終わりだな。 「もう……ユイはいつも元気ねぇ……ほら、もうすぐ先生も来るから抱き着くのは後に……」 「むーりー。だって今日はタクが朝から話聞いてくれなかったもーん。だから朝からほのかのおっぱいパワーないとむーりー。」  そう言いながらほのかちゃんの豊かな胸に顔を埋めるユイ。畜生、俺もやってみたいぜ……!  そしてそれを見て、横から飛び出していくカズ。 「ほのちゃーん、俺もぉ~!」 「か、カズ君はそそその……」 「くおらー!神聖なほのかのおっぱいに近づくんじゃなーい!あたしがいる間はオスどもには指一本触れさせないからね!」 「ゆ、ユイ……じゃあユイもタク君達の前で、その……ぉ・・ぃとか言わないで……」  顔を赤くしながらほのかちゃんはユイに懇願する。ホント正反対な性格だな……  いつものメンバーが全員揃って一通りのゴタゴタを終えたたところで、鐘の音が鳴る。そのすぐ後に来た先生にたしなめられ、それぞれの席に着いた。
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