壱の巻 -カンチ、初仕事に候-

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「ほな出発ー」 そういって戸を潜った、その時だった。 携帯電話がけたたましく鳴り響いた。 「久しぶりの電話やな」 見たことない番号や。 …まさか、仕事依頼か?! ワシはすぐさま携帯を開き、通話ボタンを押す。 「はいもしもし!こちらカンチの何でも屋!」 「もしもし、カンチさん?!お願いします、助けて!」 …誰や?聞いたことある声やなぁ。 あ!昨日のかわい子ちゃん(死語か?)か! 「おぅ、昨日の娘か?何や、切羽詰まった声で」 「どうしよう、私、あぁ、あの子が… 助けて、カンチさん!」
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