壱の巻 -カンチ、初仕事に候-

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大分混乱しとるようやな… 会話にならへん。 「とりあえず、落ち着くんや。大丈夫か?」 「あ、あの私、取り乱してしまって…すいません」 よし、もう大丈夫なようやな。 「よし。今から会って、詳しく聞かせてくれな。 今どこや?」 「はい、今はルイン区32番セクタに」 あぁ、そんなに遠くないな。 バイク飛ばせば10分程度やな。 「そこ、確かカフェあるやろ。すぐ行くから、そこで待っててくれ」 バイクに跨り、エンジンをかけながら言うワシ。 「分かりました。では、後で」 電話が切れた。 …よっしゃ、久しぶりの仕事や! 「やったるでぇ!」 ワシは勢いよく、バイクを発車させた。
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