壱の巻 -カンチ、初仕事に候-

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「仕事、ないなあ…」 とか、一人ごちてみるワシ。 呟いたからといって、どうなるわけでもないがな。 結局あれから仕事は見つからず。 夜になり寒くなって来たので、ワシは自宅に戻ってきた。 「はぁ…何が悪いんや」 確かに、平和な町や。ちっと暗いけどな。 それでも、皆悩みの一つくらいあるやろ。 「前回の依頼から1ヶ月、か…」 それで手に入った報酬…今の生活費も尽きてきた。 …ワシ、このままじゃ飢え死ぬな…。 「…寝よか」 考えると悲しくなるんで、 ワシは早々に床についた。
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