第一章 風変わりな検察官

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―数時間後、 出雲と住吉は 西宮に呼び出だされた。 西宮 「今日も二人は 相変わらずだね。」 住吉 「それで西宮検事、 どんな御用でしょうか?」 住吉は西宮に聞く。 西宮 「最近話題になっている 中華料理店の 連続爆発事故は 知っているかね?」 出雲 「ワイドショーでは、 持ちきりの話ですよ。」 と、出雲は言った。 西宮「そうだ。 実は つい先日の夜中にも、 横浜の支店で起こった。 事故が起こったのは 株式会社 『乾焼軒チャイニーズチェーン』 の持つ支店ばかりだ。」 住吉 「食通の間では 名の知れた 中華料理店ですね。」 出雲 「そうなの?」 出雲がそう言うと 住吉は 不思議そうに聞いた。 住吉 「出雲検事は 有名な料理店とか ご存知ないんですか?」 出雲 「中華料理はな、 私は和食派だから。」 と、出雲は答えた。 西宮 「最初に 事故が起こったのは 3年前の 東京の原宿支店、 今回で10回目だ。」 住吉 「10回も…」 西宮の言葉を聞くなり 住吉の顔は青ざめた。
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