第二章 不自然な状況

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二人が現場に着くと、 すでに 警察による 実況検分が 始まっていた。 バッジを見せて 身分を確認してもらい、 ようやく 現場に足を 踏み入れることができた。 その時、 一人の男が 二人を 見るなり話しかけてきた。 ??? 「よお出雲!」 出雲 「話は聞いたよ大堂。」 大堂新、 神奈川県警の 警部であり、 出雲とは 大学時代からの 付き合いである。 大堂 「そうか、 なら早速 こっちに来てくれ。 こっちが火元だ。」 大堂に言われるなり、 出雲と住吉は 出火元である 厨房の すぐ裏にやって来た。 そこで目にしたのは 痛たましい 火災の跡だった。 建物の壁が 跡形もなく 灰と化していたのだ。 住吉 「うひゃぁ…。」 出雲 「……思っていた以上に ひどいな。」 二人は 現場を見るなり しばらく声が出なかった。 大堂 「出火元は 今までと同じ この厨房裏にある ガスタンクの 設置されていた場所だ。」 出雲 「出火の原因は わかったか?」 大堂 「…それが まだわからない、 いや、 というよりも わからない ような状態に なっていると 言ったほうがいいか。」 二人は この言葉の意味が 飲みこめなかった。
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