第一章 風変わりな検察官

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住吉 「おはようございます!」 ドアを開けると同時に 住吉は 威勢のいい挨拶をした。 が、 すぐ目の前に ある机には、 肝心の この部屋の 主の姿がなかった。 住吉 「…相変わらずだな、 あの人は。」 住吉は すぐ隣にある 宿直室に 目を向けるなり 入っていく。 (※この部屋には 徹夜の残業で泊まる時や 休憩時のための 宿直室が 設けられている) ドアを開けると 彼の姿があった。 顔に新聞紙を 覆いかぶさった状態で ソファーで 寝ていたのだ。 新聞紙を退かし、 彼女は再び声を発した。 住吉 「もう朝なんですから 起きてくださいよ 出雲検事!」 しつこく体を 揺さぶると、 ようやく 彼は眠気眼で 彼女に返事した。 出雲 「…ん~、 今日も早いんだな希。」 住吉 「名前で 呼ばないでくださいよ!」 出雲 「あまり堅苦しいのは なしって言っただろ。」 住吉 「それでもここは 職場なんですから 謹んで下さい!」 出雲 「君は相変わらず 生真面目 なんだからなぁ。」 住吉 「さあ早く 席に着いて下さいよ! 今日も一日 大変なんですから!」
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