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城の中庭を優雅に散歩していたブレイン王は何物かの足音に立ち止まる。
近くにいた護衛がいなくなった。
代わりに何人か見知った顔の者達が近ずいてくる。
この大国アーバインを支えてきた、武将達である。
今はブレイン王の臣下である。
臣下であるはずの武将たちは今、王に殺気を向けている。
「ほぉ。私に殺気を向けるとは…。くくくっ。手間が省けた」
透き通るような白い肌、煌めく長い銀髪、碧い瞳の王は目を細めた。
美しい顔は武将たちの殺気を物ともせず受け止め笑う。
少しも動揺を示さない、その態度に、四人の数々の戦歴の武将達は動けず動揺する。
が、その中の一人の武将ガインが口を開く。
「聞け!我々はもう、貴様には着いていけない。貴様に先代の王が二年前に殺され、我々は耐えに耐えた。悪戯に戦争をしかける貴様のやりよう、我々は見過ごす事は出来ん。」
頷くように他の三人も首を縦に振る。
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