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答えてくれるものはなく、ただ赤く染まったあたしの手が、痛みを訴えて、びりびりとしてきた。
手の感覚が……あまりないのか。
あたししかいないこの世界。
弟は住み込みで働いていて、父親は遠くへ単身赴任。
母親はその父親についていってしまった。
だからあたしは一人ぼっち。
もう、逃げる場所はここしかなくて。
あたしのお友達は、そこにあるぬいぐるみたちと、外界につなげている唯一のツールである携帯電話。
この子はすでにあたしの一部と化してしまった、赤黒ずんできた刃物。
あたしの血に染まったそれは、すでに一般的に求められていた昨日から離れていて。
機能から離れている。
ちなみに、お友達とは連絡とっている。
そのためのゲームであり、サイトだろう。
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