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陽気な雰囲気を肌で感じつつ、ルーノは自分の住む館へと向かう
中心街からやや外れた所にある館
お宝と引き換えにルーノが手に入れたものだった
住んでいるのはルーノを含め二人しかいない
「おかえりなさいませ、坊っちゃま」
爺は頭を下げ、門を開いた
「ただいま。侵入者は?」
ルーノが門をくぐると爺がその後をついていく
「二人ほど来ましたが返り討ちに」
「ご苦労様。後は罠でも仕掛けて休むといいよ」
「ではお言葉に甘えさせてもらいます」
爺が足早にルーノの前に出てドアを開いた
「ルゥーノォー!!」
その瞬間、何者かが爺を突き飛ばし、ルーノに飛び掛かってきた
ルーノはこれをひらりと避け、何事もなかったかのように家の中へと入っていく
「なによぉ~、つれないわねぇ」
聞き慣れたセリフが後ろから聞こえてくる
「…爺、侵入者は返り討ちにしたんじゃなかったのか?」
「も、申し訳ありません…」
尻餅をついた爺は腰をあげ、砂を払いルーノの後に続いた
「あぁ~ん、待ってよぉ~」
爺に続いて女が中へと入っていく
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