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…と、洋司は説明が下手だったので要約をば…。
式、名前か名字かも分からないが、とりあえず式。洋司がいおりの事を調べている時に出会った一年上の先輩で、現在も霊能者として様々な事件を解決している人。
洋司を霊能者に育てた張本人で、いおりに関する情報なども半分くらいはこの人のおかげで分かった事なのだ…。
ここだけの話、キャラがしっかり立っていないのですが、そこいらは大人の事情です。
「とまあそんな感じ」
式がまた怒りのオーラを発散させてしまいかねないぐらいの時間をかけていおりに説明した洋司。そろそろ七時だ。因みに起床時間は四時。
「つまり、ようじのおともだち?」
「う…うん」
いおりの言葉に、洋司は複雑な心境で頷く。ついでに式は、補足説明に疲れていた。
「こんにちは」
いおりは式に挨拶をする。
「こんにちは~」
いつの間に機嫌が直ったのか、式は凄く良い笑顔で…笑顔で挨拶を返した。
「ひっ!」
それを見たいおりの顔がひきつる。一体何事かと洋司が式の顔を覗いたが、式はとても良い笑顔をしている。
「いおりちゃん?どうしたんだ?」
心配そうに尋ねる洋司。いおりは顔をひきつらせたまま動かない。
代わりに式が答える。
「私だって用事があって来たのよ?いつまでも…いおりちゃんだっけ?この子に構っていられたら困るの」
さっきとはうって変わって真面目な口調。切り替えが早い。
「あ、はい…。…ん?いおりちゃんに何をしてんですか!」
…あ然とする式。洋司がいおりを愛しているのは良く分かったが…これでは話にならない。
「いおりちゃんに金縛りをかけただけよ…」
「ふぅ…」
洋司も落ち着いたようで、大人しくなる。金縛りは、使い方さえ間違えなければ安全に相手を拘束出来るので、ひとまず安心だ。
「とりあえず、あなたが言ってたいおりちゃんって子がどんな子か見に来たのが一つ」
始まった式の話を、洋司は真剣に聞いている…ちょくちょく目がいおりの方に泳ぐのはどうしたものか。
それに構わず、式はいおりを見て言う。
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