女子高生の私。

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街に出るにはバスで1時間。 バスは1時間に2本。 家から、海まで歩いて5分。 東京から、遠くも近くもない、そんな田舎町で私は育った。 高校のレベルは、中の下。就職かフリーターが大半で、私もその1人。 地元には会社という会社も無く、進学先も無いから、みんな卒業と同時に地元を離れる。 可愛い制服と、さよならは寂しいけど、これでやっと憧れの1人暮らし! 街に住んでる彼氏のシンジとは、プチ遠距離だったけど、これからは毎日会えると思うと妄想が膨らむ。 私の夢は、シンジが契約社員から、正社員になって、私の二十歳の誕生日に、「アカネ、俺と結婚してよ。」とプロポーズされる事。 特別な言葉も、シチュエーションもいらない。 あの頃は、格好よくて、ちょっと俺様だけど、甘えん坊。 そんなシンジと一緒にいれれば、それだけで幸せって、思えてたんだ。
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