…00・始めろ

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「で、俺が気になってんのは、その…頭脳はセクシーに会ったのか…?」 ………。 いつもはっきりとしている肉体が珍しく言葉を濁す。 そうさせているのがセクシーだと言うのが若干気に入らない。 「あぁ、会った」 「!!」 何とも腹立たしい表情してるじゃないか。 「先にセクシーが居たから指輪を渡して貰った。それだけだ」 「本当にか…?」 「何だ?信じられないならそれでも構わないが?」 あぁ!違うだろ!! そんなことが言いたいんじゃないんだ!! いつだってそうだ。 セクシーや他の奴等になら冷静に対処出来るのに、肉体にはペースを崩されて、保とうと必死になれば冷たくあしらってしまう。 「…いや、信じる。じゃないと、俺が持たない」 ほらまた。 セクシーの為にそんな顔して、気に入らない。 「用は済んだか?」 「あぁ」 「そうか…」 ほら、ばいばいって言えよ!! また明日、って言えばいいじゃないか!! 肉体に背を向けて、内心葛藤しつつ緩むことの無い歩を進めてふと気付く。
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