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「で、俺が気になってんのは、その…頭脳はセクシーに会ったのか…?」
………。
いつもはっきりとしている肉体が珍しく言葉を濁す。
そうさせているのがセクシーだと言うのが若干気に入らない。
「あぁ、会った」
「!!」
何とも腹立たしい表情してるじゃないか。
「先にセクシーが居たから指輪を渡して貰った。それだけだ」
「本当にか…?」
「何だ?信じられないならそれでも構わないが?」
あぁ!違うだろ!!
そんなことが言いたいんじゃないんだ!!
いつだってそうだ。
セクシーや他の奴等になら冷静に対処出来るのに、肉体にはペースを崩されて、保とうと必死になれば冷たくあしらってしまう。
「…いや、信じる。じゃないと、俺が持たない」
ほらまた。
セクシーの為にそんな顔して、気に入らない。
「用は済んだか?」
「あぁ」
「そうか…」
ほら、ばいばいって言えよ!!
また明日、って言えばいいじゃないか!!
肉体に背を向けて、内心葛藤しつつ緩むことの無い歩を進めてふと気付く。
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