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ガンッ!!
たった今開けた扉が外れた。
なんだ、ちょっと開ける為に蹴っただけじゃないか。
錆びれ過ぎだろう。
そう思っていたのも一瞬だけで、部屋の眩しさに細める目の前に広がった光景は既に終わっていたものだった。
「あら、今頃来たの?」
視線をこちらに向けて少し馬鹿にしたような笑みを向ける彼女。
「はぁい、頭脳」
「…何故ここにいる」
薄汚れたソファの背もたれ部分に足を組んで座っていたのはセクシーだった。
構えていた銃を若干下ろす。
「愚問ね…貴方も私もそういう職業じゃない」
くるりと彼女も自身の相棒を回した。
「……手に入れたのか」
ソファの向こうに転がっている、見えている部分だけで死体と判別出来る姿を見てそう呟いた。
「まぁ、その為にこんな汚い所に来た訳だからね」
「……はぁ」
「…何よ、その溜め息」
下げた銃を構えなおす。
「それを俺に渡せ」
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