恋愛口座

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え~!まず恋愛に必要なのは優しさと思い遣り。 これ大事ですと塾の先生に教えられてるみたい。 てか弟に恋愛について教えてもらうのはどうなん?と今更ながら考えていた。 ちょうど、その時に繭も来てて「はぁ? 何でお前がここにいるんだよ」と聞くと 「アタシさ好きなのになかなか好きな人から相手にされないから来たの」と可愛い繭。 思わず抱き締めそうになったけどダメダメと我慢する。 夏樹の恋愛口座はまだ続き「それから、最も大事なのは相手を思いやれるてことですっ!」 皆さん分かりましたかぁとニコニコしている。 俺は確かに俺にはそういうのが欠けてるかもしれないと思った。 隣に座る繭を見るとメチャクチャ必死でメモしてるし(笑) 恋愛口座が終わりかけの時に夏樹に呼ばれて 何だろう?と思ったけど「繭ちゃんにもっと素敵な人が現れても大丈夫なようにファイト」 と珍しく真顔で言ったから俺は「おぅ!thanks✨頑張る」と普通に返した。 ずっと聴いていた繭は眠たくなってきたのか気付けばスヤスヤと寝息をたてていた。 (どうか起きませんように)と思いながら、繭をおんぶする俺。 部活だけしてるだけに筋肉だけはあるんだよな。 寝言でいきなり「奏っ!ちゃんとして」 と言っていて一体どんな夢を見たのだろうか? 家まで送り届けると おばさんが「あら、わざわざ繭をありがとうねぇ。」と言われて、 「いえ、ちょっと行く場所が一緒で暗くなってたから危いので」と言うけど 「まぁ繭のこと好きだもんねぇ。笑。」とからかうから即で失礼しますと言い 隣の俺ん家のドアを開けると夏樹に「どう?今日の、少しは参考になった?」 と聞かれたから「thanks✨けっこう参考になったわ」と珍しく夏樹にも素直に言う俺。 頑張っていつか繭と二人きりで手を繋ぎたかった。
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