幼なじみ

2/3
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「奏~!一緒に帰ろう」と無邪気な笑顔で女の子が声を掛けるが 「は?何でお前と? てか彼氏と帰れよ」と冷たく言い放つ彼。 皆川 奏はアタシの幼なじみ。そして大好きなひと。 だけど、いつからか距離を置かれてクールにあしらう奏に 嫌われてるのかなぁと自信を失う。 昔は「繭は絶対に将来は僕のお嫁さん」と言っていて 「絶対だよっ!」て指切りしたのも奏はもう忘れているかな? こんなにも好きなのに好きって言葉を伝えることさえ出来ない アタシって臆病者だよねとしょんぼりしていると 学校に着いて親友の真奈美に「どしたのぉ?今日は元気なくない?」 と鋭く突っ込まれる。 それもそうだ。昨日に奏に一緒に試験勉強しようって言ったら 断固、一言「嫌だね」とストレートに言われたのがショックだった。 真奈美にそれを話すと「アハハ(笑)奏くんは相変わらずだなぁ。」と笑う。 アタシは笑いごとじゃないんだからって真剣に真奈美に訴える。 「はいはい。まぁ、思春期だからさ恥ずかしいんじゃない?」 「しかしあんなに態度に出してるのにアンタも鈍感だね」と何か知っているかのように笑う。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!