倭奏曲:刹那経刻-ヘイワナヒトトキ-

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幸村らは訪れた日は有り難く休ませてもらい、次の日から早速教えを請うことにした。 …はず。 「な、なっ…」 今幸村の前には、とても巨大な狼が一頭。 家一軒分はあろうかというその巨大な体躯は銀の毛に包まれ、紅玉のような瞳が幸村を見据える。 油断なんてしようものなら、その大きな口でぱっくり。 気が付けばあの世でした。 …洒落にならない。 いや、絶対あってはならない最悪な結末だ。 …と言うようなことでも思っているのだろうな、真田殿は。 そんな情景を眺めていた小十郎は内心呟く。
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