飛奏曲:潛蒼龍-ヒソメクソウテンノリュウ-

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「逃げろっ!! 妖が来たぞーっ!!!」 「女子供は早く逃げろっ!! 野郎どもは武器を持ちやがれっ!!」 奥州南部にある山間の村。 突然現れたのは分類するならば"鬼"であった。 目をギョロリと動かし、身の丈は5、6mはあろうかと言う巨大な体躯である。 『ゲヒャッ、一人残ラズ喰ロウテクレルワァァァ!!!!』 鬼は雄叫びを上げ、住家を破壊し家畜を狩っていく。 そうやって村を荒らし、破壊しながら歩いていると逃げ遅れた親子の姿を見付けた。 「ッ…ぁっ…あ…」 幼い子供を連れた母親は恐怖に畏縮し、立ち上がれずただ涙を流しているだけだった。 鬼はその親子に手を伸ばした瞬間、 ― ピシッ… 『ン~?』 「― よくもオレの土地で暴れてくれたな?」 そんな言葉とともに影が横を過ぎった。 その瞬間、フッと自分の腕が軽くなる。 『ンン?』 見やれば、親子に伸ばしていた己の腕が肘から下が無くなり、どす黒い血が涌き水の如く吹き出していた。 『アガッ!!? ウガァァァアッ!!!!』 切断による激痛に鬼は大きく呻く。 その間に親子と鬼の間に入った政宗は、クスッと笑う。 「ただ図体がでかいだけの、雑魚だな。 張り合いもない」 『キッ、貴様ァァァアッ…!!!』 「おい、小十郎。そいつらどかせ」 「はい。― こちらへ」 後方に待機していた小十郎は、政宗の命通りに親子を安全地帯まで移動させる。 それを確認した政宗は、愛刀をスッと構える。 「光栄に思えよ? ―この一発で、終わらしてやる」 『フザケルナッ…!!貴様カラ喰ッテヤルッ!!!』 鬼は目の前の障害を取り除こうと地を蹴って襲い掛かる。 「― 蒼天飛流 ・ 天照 ― 」 政宗はそう呟いたと同時に刀を薙いだ。 その瞬間光が弾け、鬼の四肢が飛び、胴体の中央に巨大な空洞ができていた。 「…本当、あっけねぇ」

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