0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
此処は…
私の端末(携帯)は
誰からもメールがこない。
不思議に思ったのは、いつだろうか……
『一樹(かずき)くん』
『どうした西島』
『期末どうだった?』
『ぼちぼちかな西島は?』
『私も同じくらい。
一緒の大学に…』
学校の階段で話した。
土曜日…
『綺麗だね』
『国連の確か…』
『サルヴァル船団』
『そう、それ』
『今日は…実は…
お別れにきたの…』
『お別れって…』
『サルヴァル船団に選抜されて火星を通り越して、銀河系の果てまで…
もう…、二度と地球に帰れないかもしれない』
笑顔で一樹を抱き締めた。
『好きだったよ、一樹くん
大好きだった。
親愛なる山田一樹に一生の幸福があらんことを…』
誰も居ない空間。
人の香りが全くしない。
私は何処にいるの一樹くん
最初のコメントを投稿しよう!