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「そんな、青二才と付き合ってるだと。笑わせる。」
酒浸りの父親が言う。
暴力やナイフなどによる拷問を普通におこなう親父だった。
「…(無言)」
「なんか言ったらどうだ?」
酒瓶が投げられる。
「あなた…」
「煩い。彼方は表の小屋に行け。そして、頭を冷やせ」
しぶしぶ小屋に入った。
「彼方、あれから何年先の世界へ行ったのか」
pipipi
『一樹くん。
怖いよ…』
「怖い?」
先を読む。
「人の死に様を目の前にした。とても怖い。
また、メールできたらするね一樹くん」
ただ、虚無な空間に溶け込んでいたかった。
何もかも忘れる空間に
一樹くんとその新しい彼女を想像してみようとした。
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