―第壱章―

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時は文久3年 ここは天皇のお膝元京の都 その京の都の壬生村に将軍と幕府と日本を護る為に、江戸からやって来た浪人達が住み着いていた 彼等は壬生浪士組と呼ばれており、京の人々からは壬生狼と呼ばれていた 舞台はその壬生浪士組の屯所である 「ひっじかったさ~~~~ん!!!」 バンッ 一見、女に見間違えそうな美少年が勢い良く襖を開けた 「総司ぃぃ~~っっ!人に聞いてから開けろ!!あと襖を壊すんじゃねぇえ!!!!」 渋い二枚目の美男子が煙管を取りこぼしそうになりながら、少年に怒鳴りつけた この二人は壬生浪士組の副長助勤の沖田総司と副長の土方歳三である 「そんなことより聞いてください!!!また“紫揚羽”が出たんですよ!」 沖田はちゃっかり座布団を出して座りながら言った 「っおい!!無視すんじゃねぇ!!」 土方の叫びは虚しく部屋に木霊した _
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