―第壱章―

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「それにしても長州の浪士ばっかり斬るなんて珍しいですよね~…」 沖田は土方の机にあった茶をすすりながらさも不思議そうに尋ねた 「おいっ!!それ俺の茶っ!!!返しやがれ!」 土方は沖田から空になった湯飲みを引ったくった 「……ねぇじゃねぇか… くそっ…総司!! 茶いれてこいっ!!!」 「あれ~?私これから巡察なんですよ~!って言っても行きませんけど! それに土方さんの小姓じゃないのでいれたくありませんね! では、今から甘味処に行ってきま~す!」 沖田は土方を一気に捲し立てるとさっさと襖に手をかけた 「堂々とすっぽかすんじゃねぇ!!!」 土方が叫んだ時には沖田はいなかった _
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