第一章 ―ドアノブ―

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「俺の名前は羽川巧斗。小泉中出身で部活はバスケをやってました。趣味はパソコンとかスポーツとか……」 巧斗は当たり障り無く、自己紹介をしていた。小泉中ではなかなかのお茶目キャラだったが流石にこの場では自重ようだ。 「――あ、ちなみに後ろの恵斗と俺は北斗七星群て呼ばれてました。よろしくお願いします」 最後の最後に爆弾を落としていった。それは恵斗を巻き込み盛大に爆発した。 教室の温度が下がったことは言うまでもない。そしてすぐに恵斗の番が回ってくる。 「え……、初めまして本田恵斗です。巧斗と同じ小泉中のバスケ部でした。よくバスケとか小説を読んだりしてます。……-年間よろしく」 恵斗は最後に北斗七星群という汚名に触れようかとも思ったが、それは傷口を広げるだけだと気づき普通に締めくくった。 恵斗が着席すると巧斗は不満そうな顔をしていたが、無視し、他の人の自己紹介を聞くことにした。
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