カレーパン

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「カレーパン返せっ!」 今から半年前、その一言が一人の学生のの人生を変えた。 「……ん? カレーパン?」 「どうした?」 ここは巧斗のうち。中三である恵斗は、バスケ部も引退し定期に向けて巧斗と勉強会を開いて――いや、恵斗が一方的に教わっていた。 「……カレイハン……カケンレイ……」 「?」 巧斗は俺から奪ったカレーパンを持ったままぶつぶつ言い出した。仕方がないので恵斗はバックの中のメロンパンを食べようと取り出した。 「……決めたっ!!」 「は?」 「荒城北高校いくぞ!」 「……はぁぁぁぁ!?」 カレーパンが本田恵斗の人生を決めた瞬間だった。
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