第二章

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あの後、委員長と一緒に寝てしまった俺が起きたのは、放課後のチャイムがなる少し前だった。 俺達がサボったのがお昼休みだから、かれこれ二時間の授業をサボった事になる。 少し寝ぼけながらも目が覚めた俺は、頭上で何やら手が動くのを感じて、頭の方を見上げた。 「‥んっ」 「起きたか‥?」 「い、いんちょ‥?」 そこには笑いながら俺の頭を撫でる委員長がいた。 「お前、よく寝てたな。」 そう言われて自分がいつの間にか寝てしまった事に気付く。 そして委員長に膝枕をしていた俺は、何故か委員長に膝枕をされていた。 「そろそろ放課後だ。行くぞ」 「えっ!?」 いきなり立ち上がり俺を引っ張る委員長に寝ぼけている俺は顔面から転びそうになる。 「急がないと委員会に遅れる」 「………あ、」 今日の放課後、委員会があることを忘れていた俺は取り合えず急ぎ足で委員長と教室に向かった。 委員会の事を思い出した時の俺の顔はきっと真っ青だった筈だ。 ‥でも、委員長はいつのまにか、疲れがとれたみたいで、、、。 俺は、俺の腕を引きながら前を急ぐ委員長を見て小さく微笑んだ。  
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