第一章

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そんなこんなな俺はさっきより頑張って叫んでいる。 「せんせ-、抱いて―!」 そして、そんな俺の叫びに、返事が返って来なかったことは一度もない。 「愛雫華(メダカ)なら喜んで。優しく抱いてやるよ」 「せんせ-、何言ってるんですか?そういうのは他の子に言ってあげて下さいよ」 「何言ってるってお前が抱いて-って言ったんじゃねぇか」 「あれ?そうでしたっけ?」 今の会話ができるのも、俺が先生に憧れて(仮)親衛隊に入ったというのが主な理由。 普通の親衛隊で、親衛対象にこんな口を叩いたら、俺は間違いなかくフルボッコにされているだろう。 「はぁ‥まぁいい、今日は転入生を紹介する。入ってこい」 先生が気だるげに手をちょいちょいと動かすと、黒もじゃ頭のオタク?眼鏡君が入ってきた。 俺の同士達ならず、教室中がざわついたのは不可抗力だと思う。 そんな中自己紹介をする転入生。 俺は興味無さげに、でも一応親衛隊隊長だから、品定めをするように転入生を見つめた。  
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