第一章

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ホームルームが終わった後は比較的滞りなく時間が過ぎていった。 俺はといえばその間、何故か榛葉君になつかれ、 榛葉君の同室者である(らしい)一匹狼として有名な湖里 境夜(コザト キョウヤ)に敵視され、 何故か人懐っこい筈でお調子者の秋庭 晃佑(アキバ コウスケ)にまで敵視され、 榛葉君に無駄にハイテンションで話しかけられた挙句、授業中にはとばっちりを受け黒板の難問を解くことになった(数学嫌いなのに‥)以外はそれはもう、充実した1日だった。 そんな事があって今はお昼休み。 「メダカも一緒に昼飯食おうぜ!なぁ、いいだろ?」 「俺はちょっと用があるから‥」 その中で気付いた事‥。 「えぇ-、折角メダカと一緒に飯食って学校案内してもらおうと思ったのにぃ-」 榛葉君は妙に仕草が幼い。 というか仕草が可愛いと言った方がしっくりくる。 ‥簡単に言えば危なっかしぃというか何というか‥。 無意識に色んな奴を厄介事に巻き込んでいくんだ。 「ごめんね。俺は無理だけど、きっと委員長が教えてくれるよ」 だから、苦労性の委員長には悪いけど、俺は距離をおきたかった。  
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