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幼なじみの家で夕食をご馳走になって外に出ると、激しい雨が降っていた。
「セシアちゃん大丈夫?もう遅いし泊まって行けば?」
「大丈夫ですよ。家は直ぐ近くだから。
それよりご馳走さまでした」
おばさんが心配してくれるのを嬉しく思いながらも、元気な声で大丈夫だと告げた。
「いえいえ。あんなご飯で良かったらいつでも食べにおいで。
ラクシュ!セシアちゃんを送っておいき!」
おばさんが読んだのは私の幼なじみのラクシュ。今年に入って身長が急に伸びて、前は同じくらいだった目線が、今は見上げなければいけなくなった。
ラクシュは眠そうに柔らかな茶色の髪を掻きながら此方にやって来た。
「何だよ帰るのか?泊まっていけばいいのに」
ラクシュもおばさんと同じ事を言ったのが可笑しくて、クスッと笑みをこぼした。
「今日は寝坊しちゃって家の中が散らかってるから少しでも片付けなきゃ。送らなくても大丈夫よ。
ラクシュ、おばさん、おじさん、おやすみなさい」
「お、おい!」
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