雨の章~セシア~

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「それよりも、くれぐれも気をつけろよ!アイツの銃は取って、何処か分からない場所に隠しておく事!何かあったら直ぐに呼べな」 「分かってるって。ありがとう」 ラクシュは不安げな表情で帰って行った。 私は2階へと上がり、彼がいる部屋へと入った。傷のせいか熱が出てきたようで、額には汗が滲んでいた。それを冷たく絞ったタオルで優しく拭いていく。 ねぇ。早く起きてもう一度その紅を見せて下さい。きっとその紅は、私の悔いの色だから…  
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