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家のドアを開けると、僕はまっすぐに二階の自室に入った。制服を脱ぎ捨て、下着姿でベットに横になる。頭の痛みはおさまらなかった。それでもあらゆる言葉が僕の頭の中を行き交い、頭を休ませることができない。
このまま眠ってしまおうと思った。心地良い温もりの中でまどろみ、そのまま何も考えずに意識を失えばいい。夢の中で、今までの楽しい日々を永遠に過ごしていたい。
だが、すぐに思い直して目を開いた。眠ってしまえば朝がくる。いつも通りに家の前で親友と顔を合わせて、それからいったいどうすればいいのだろう。僕は急に恐ろしくなった。明日が来るのが、親友に会うことが恐ろしい。彼は僕を軽蔑した目で見るだろうか。それとも僕の存在を無視するだろうか。どちらも嫌だった。親友が僕を嫌っているという現実を、突きつけられたくなかった。それを想像するだけでも鼓動が早まり、胸が抉られるような気分になった。
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