残された銀の音色~出会いは突然に~

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そんな湊に八雲は言った。 「恋ちゃんも湊もほんとに優しいんだな……俺達が知らない内に成長してるんだな……」 「う…ぅ……お゛どう゛ざん゛……」 湊は八雲に抱きつくと声を上げて泣いた…。 悲痛な泣き声が真実を知る八雲と詩音の心に響く……。 (湊……ごめんな………恋ちゃんも……) 湊を慰める八雲の手は震えていた。そんな彼の手の震えに気付く湊であったが何故震えていたのか、その時の彼女にはわからなかった。 しばらくして泣き止んだ湊は詩音と八雲とこれからのことを話すと、部活の練習があるため学園へ登校した。 その登校途中、学園へと続く坂の前に恋がいるのを湊は見つけたのだった。 だが恋は進もうとはしない。よく見ると彼女は坂の前で踏み留まっていた。
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