始まり

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その後、誰かが警察や救急車をよんだらしく、間もなくパトカーが来て、事件現場の検証や現場付近の目撃者から情報を集める為、正月から暇な連中が集まってきて野次馬と化していた所へ警官が行き、連中から話を聞いていた、すると程なく親父とオレに声がかかり、アイツをなぜ追っていたのかと聞かれた、どうも野次馬の中に目撃者が居たらしい、つくづく暇な奴が居るな…まあ、それはともかく、警官には事情を素直に話す事にした。 …結果、少しゴタついたがストーカー行為や精神的苦痛などの犯罪行為をしていた事を、アイツの回りの連中が話してくれたのと、妹の友達も何度か目撃したと証言もあり、程なくオレ達側は被害者と言う事で、問題は解決した、…そう、それで終わる筈だったんだ。 ………………事件から半月ほど過ぎた1月半ばの頃から、妹が変な事を言い出すようになる、「アイツがまた来てる」と…そんな筈は無い、アイツは死んだのだ、オレと親父の目の前で!なのに妹は日に日に痩せ衰えてゆく、しまいには友達と下校中に横断歩道が赤信号なのに、フラフラと夢遊病者みたいになって車が走り交う中へと、歩いていこうとしたり、オレが部屋で寛いでいると、突然悲鳴が聞こえてきて、何事かと隣の部屋へ行きドアを叩いく、しかし返ってくる返事は「ごめんね、アイツが窓の外に立ってたから」とか、不気味な事を頻繁に言うようになった。
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