新春

3/11
前へ
/112ページ
次へ
『木村君って…もしかして学校で友達が居ないの?』 『殆ど居ないな、下らない連中ばかりだし』 俺の学校は比較的に不良が多い、学生間の虐めや蔑みなども、ちょくちょく目につく程に見られる、虐められる側にも問題はあるだろうが、虐める側の人間は「人格的に欠陥品」と見なしている俺としては、下らない存在であり関わる意味を成さない。 『下らないって;そんなに酷いの?』 霧島さんは困ったような顔をしながら、そう聞いてきた。 『霧島さんの学校で虐めはあるの?』 『分からないけど、少なくとも私は知らないわ』 『それくらい陰険かつ陰湿なのかもしれないが…、俺は週に何回かは、誰かが虐めを受けてるのを見かけるぞ』 『…………』 霧島さんは嫌そうな顔をして押し黙った。 『ま、そう言う学校な訳だ』 『………木村君は?』 『ん?』 『木村君は大丈夫なの?その…虐めとか…』 『ははは、ああ、大丈夫だよ…これで黙らせた』 そう言って俺は各種ナイフを置いてある棚を指さした。 『な…ナイフで?どんな風に黙らせたの?;』 霧島さんは「∑はいっ?」という風な顔で聞いてきた。 『別に喧嘩して切りつけたとかじゃないからね?、ただ振り回して練習していただけだよ』
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加