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タリスマンの特徴として上げられるのは、目的を達成する為に、込められた霊力が消耗する一方…自動的に再充填されるとも聞く、しかし…俺個人としては少しばかり疑わしいと思っている、よほど特殊な物でない限り有り得ない筈だ、話は逸れるが「宝石」の中には磨かれた表面に「十字架」が浮かび上がっている物が稀にあるが、その「宝石」には既に精霊が宿っていると言う、つまりは神霊の分霊、または精霊などの霊的存在が宿っている物とかでないと難しい…、単純な霊力そのものは消耗する一方なのだ。
タリスマンやアミュレットは、その単純な霊力を保持し、長期間に渡り効力を発揮するものだが、あくまでも「長期間」である為、使い続けるならば再充填は必須な作業となる。
人工精霊も同じだが、それはまた別の話…
『うん、これで良いですよね?』
『やっぱり上手いよ、初めてなのにそんなに綺麗に護符を描けるとはね』
『そんなに?』
『俺よりはね』
『うーん…微妙な感じだけど、誉められてるんだから、素直に喜んでおくわ』
『そうして下さいな、じゃあ、その護符をアサメイで切り取ってね』
『はい』
霧島さんは頷くと、懐から彼女の相棒である「ソード・オブ・アサメイ」を取り出して、折り畳まれた刃を展開し、パーチメントに描かれた円い護符を、丁寧に切っ先で切り取ってゆく。
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