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「それでは…体育館に移動して貰おうか…」
先生がダルそうに言ったその言葉をきっかけに、生徒が一斉に立ち上がり、誰に言われるでもなく揃って教室を出る。
生徒達の顔には断固たる決意がありありと刻まれていた。
なんか異様な威圧感をはなっている。超怖い。
「……………。」
戦場にでも出掛けんのか、ってぐらいの空気の中で、勿論俺の取る行動は一つ。
と ん ず ら だ !!!!
やってられるかこんなもん。
明らかに異常じゃねーか。
俺はブツクサと文句を言いながら物陰に隠れ、クラスメート諸君をやりすごす。
「……行ったか…」
「行ったなー。」
「……これからどうするか……」
「んー。そうだなー。とりあえず帰るか、こっそり体育館に戻ればいいんじゃないかー?」
「ああ、なるほどな……………って、ちょい待て。」
さっきから俺は誰と会話してる?
ていうか、この間延びした喋り方は……
「どうしたんだー?」
「てめっ!!?改造チャリ娘!!!?何故ここに?」
「私はそんな名前じゃないぞー?名波五十鈴(ななみ いすず)って名前があるからなー。」
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