~逃走1~普通に“異常”な入学式。

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「それでは…体育館に移動して貰おうか…」 先生がダルそうに言ったその言葉をきっかけに、生徒が一斉に立ち上がり、誰に言われるでもなく揃って教室を出る。 生徒達の顔には断固たる決意がありありと刻まれていた。 なんか異様な威圧感をはなっている。超怖い。 「……………。」 戦場にでも出掛けんのか、ってぐらいの空気の中で、勿論俺の取る行動は一つ。    と  ん  ず  ら  だ  !!!! やってられるかこんなもん。 明らかに異常じゃねーか。 俺はブツクサと文句を言いながら物陰に隠れ、クラスメート諸君をやりすごす。 「……行ったか…」 「行ったなー。」 「……これからどうするか……」 「んー。そうだなー。とりあえず帰るか、こっそり体育館に戻ればいいんじゃないかー?」 「ああ、なるほどな……………って、ちょい待て。」 さっきから俺は誰と会話してる? ていうか、この間延びした喋り方は…… 「どうしたんだー?」 「てめっ!!?改造チャリ娘!!!?何故ここに?」 「私はそんな名前じゃないぞー?名波五十鈴(ななみ いすず)って名前があるからなー。」
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