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「学園長……ウチのクラスの人間が何かしましたか…?」
「ん?ああ、志摩先生か。
いや、そういう訳じゃねぇから、気にすんな。」
「ふむ……担任教師である私も含めて、気にかける程の問題ではない、と…。」
「そうそう。あのクソガキはこっちの都合で呼んだだけだからよ。」
「都合…ね。
……例えば、彼が能力者では無い件について……とか?」
「…………………。」
「…その反応からすると…図星ですか…成る程ね……」
「………あー…えっと……まあ………………………………うん。」
「……私の記憶では…そういう事態が起こらないように貴方が生徒を選別していたはずなんですが…」
「………はっはっはっ!!!!まぁ、誰にでも失敗はあるんだよ、失敗はな!!!」
「……ごまかさないで頂きたい。」
「………。」
「あなたの力の精度は良く知っている。
あなたがそんなミスを犯すとは思えませんね…。」
「………ま、深くは言えない裏事情ってやつだ。
危害を加えるつもりはねーし、それなりの待遇は用意してやるつもりだぜ?」
「……全く………下手をすればあの生徒は死にますから……賢明な判断をお願いしますよ……」
「オッケー、オッケー。
分かってら。
………あ、そういや、なんで志摩先生はあのクソガキが能力を持ってないって分かったんだ?」
「……彼の態度やキョドり具合…あとはカン、ですね……」
「………俺さ、たまに志摩先生スゲーって思う事あるよ。」
「……それはどうも……暁学園長。」
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